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朗読で平和の尊さかみしめ 名護・屋部 「ひみつのねこ」「山羊と雪」


朗読で平和の尊さかみしめ 名護・屋部 「ひみつのねこ」「山羊と雪」 多くの幼稚園児、児童らが参加した慰霊の日企画の朗読会「猫と山羊」=9日、名護市の屋部地区センター
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【名護】名護市屋部地区センターで9日、朗読会「猫と山羊」(絵本屋Polaris、名護市青少年育成協議会屋部支部主催)が開かれた。幼児や児童、保護者ら多くの人が、歌や楽器演奏、朗読に参加した。会場は平和を思い、願う雰囲気に包まれた。
 2019年夏に名護市内の子どもたちと作った短編映画「ひみつのねこはどこにいる?」の原案になった話「ひみつのねこ」、昨年、第35回琉球新報児童文学賞で佳作を受賞した「山羊と雪」の2作品が朗読された。作者の上田真弓さんと、絵本屋Polaris店主の上原尚子さんが朗読した。
 歌や演奏に参加した名護高校付属桜中学校2年の船田さりさんは「戦争や紛争、いじめなどがあり平和ではないけれど、平和の大切さを伝えられて良かった」と笑顔を見せた。主催した上原さんは「上田さんの作品を基に平和の尊さを伝えたかった」と話した。
 朗読した上田さんは「物語ること、歌うことで、弔われなかった多くの人への弔いに少しでもなれば。多くのお客さんと声を合わせることができ、とてもうれしかった」と語った。
 朗読会は23日、那覇市首里崎山町の「喫茶室アルテ崎山」でも開かれる。午後2時と5時の2回公演で、料金は大人千円、高校生以下500円。問い合わせは喫茶室アルテ崎山、電話098(884)7522。
  (玉城武利通信員)