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手作り新聞で平和伝える 多良間小6年 後輩向け、学び振り返り


手作り新聞で平和伝える 多良間小6年 後輩向け、学び振り返り 後輩児童に向けて発表する、沖縄戦に関する新聞を作成する多良間小6年の児童ら=11日、同校
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 【多良間】慰霊の日を前に、多良間小学校6年生15人は11、18の両日、修学旅行で訪れた県平和祈念資料館(糸満市)で学んだ内容をまとめた新聞を後輩の児童らに発表し、戦争の悲惨さや平和の尊さを伝えた。
 6年生は5月29日に平和祈念資料館に行き、沖縄戦について学んだ。新聞は「10・10空襲・ひめゆり学徒隊」や「マラリア・集団自決」「対馬丸・学童疎開」「戦後~沖縄~」のテーマごとに作り、低学年の児童でも読めるように、漢字に読み仮名を振るなど工夫を凝らした。
 発表の中で、沖縄戦の犠牲者数は日本軍よりも住民の方が多かったことや10・10空襲で当時の那覇市域の約90%が焼失したこと、学徒隊として動員された2千人のうち約半数が亡くなったとされることなどを紹介した。
 手りゅう弾や鎌などで親子や夫婦らが殺し合った「集団自決」(強制集団死)やマラリア感染で多くの人が苦しめられたことも記した。
 6年生は「私たちは誓います。一人一人の手で平和な未来をつくっていくこと。そのためにできることを真剣に考え続けること。これからも一緒に考え続けていきましょう」と呼びかけた。 (清村めぐみ通信員)