八重瀬町であった性教育に関する教職員の研修会を取材した。時間がなく残念ながら前半のみの取材だったが、臨床心理士の崎原林子さんが「性教育は人権教育である」と伝えた講話は、気付きを得る内容だった。
印象的だったのは、4~12歳の初等教育段階の性教育に力を注ぐオランダの授業で使われるという簡易なアニメ映像だ。欧米ではキスやハグが日常的だが、大人がそれを求めても「嫌だ」と感じたら「NO」と言っていいんだよ。あなたの体をどうするかを決めていいのはあなただけ―そんな内容だった。
断ることが苦手な日本人。交際相手や夫婦間ですら、性的な行為について「NO」と言えなかったり、言えたとしてもうまく伝わらなかったりしがちではないか。性被害に遭わない、加害者にならないという観点だけでなく、「人権」を自分事として考えるヒントにもなると感じた。
私が書きました
岩切美穂
(那覇・南部班)