戦後7回目、12年に一度の「龕ゴウ祭」 地域一丸で 豊見城市高安 沖縄


戦後7回目、12年に一度の「龕ゴウ祭」 地域一丸で 豊見城市高安 沖縄 龕屋に向けて、龕(中央)を運んで道ズネーする住民ら=11日午後4時18分、豊見城市高安(小川昌宏撮影)
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 豊見城市高安で12年に一度の辰年の旧暦8月9日に行われる「龕(がん)ゴウ祭」が11日、高安公民館前や集落内の龕屋などで催された。

 龕は遺体を納めたひつぎを運ぶ葬具。高安の龕ゴウ祭は約250~300年前に伝わったとされ、龕に宿るとされている霊を鎮め集落内の厄災を払い、住民の無病息災と豊年を祈願する。雨が降る中、住民や市内外からも見物客が訪れ、伝統行事を見守った。

龕屋に龕を戻したあと、供え物を置いて手を合わせる住民ら=11日、豊見城市高安(小川昌宏撮影)

 戦後7回目の龕ゴウ祭となった。戦後1回目から参加している外間永徳さん(94)は「最高。たくさんの人が集まりありがたい。伝統を守ることで高安の団結につながる」と話した。平田憲二さん(90)は「健康に過ごせているおかげで参加できうれしい。大事な伝統をこれからもずっと続けてもらいたい」と目を細めた。  

(田中芳)

龕屋(ガンヤー)に納める様子を見守る人たち