異色の“逆輸入野手”に吉報は届くか。米国の大学出で、夏から2軍球団くふうハヤテ所属の大山盛一郎内野手が24日のドラフト会議で指名を待つ。売りは攻守の積極性。「後悔なく終わりたい」と落ち着いて語った。
那覇市出身で、地元の興南高時代に雑誌で米大学野球の記事を読み、留学を決意。カリフォルニア大アーバインなどで計5年間、競争の日々を送った。昨夏は全米の有望株が集まるリーグに参加し、二塁手の最優秀選手に選ばれた。
170センチ、75キロの左打者。米国で長所を伸ばす指導が合い、打撃力が向上した。日本で求められた逆方向にゴロを転がす打撃をすると「もっと振れ」と厳しく言われた。筋力を強化し、米大リーグ、レッドソックスの吉田らを参考にしたスイングは力強さが増した。
岩手・花巻東高からスタンフォード大に進学した佐々木で注目された米国留学のルート。7月の米ドラフトで指名漏れとなると、くふうハヤテに自らプレー動画を送って売り込み、8月に入団にこぎ着けた。2軍成績は33試合で打率2割2分、3盗塁。満足な成績ではないが、赤堀監督は「打撃はパンチ力、ミート力がある」と評価した。
遊撃、三塁も守れるユーティリティー選手。「自分が結果を残すことで米国に挑戦する道が一つの選択肢になればいい」。23歳が人事を尽くして天命を待つ。
(共同通信)