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自転車・久貝(北中城)3キロ追い抜き大会新 県高校新人大会


自転車・久貝(北中城)3キロ追い抜き大会新 県高校新人大会
この記事を書いた人 Avatar photo 渡真利 優人

 県高校新人体育大会は21日、県内各地で行われた。自転車競技では、3キロ個人追い抜きで久貝一心(北中城)が3分43秒508の大会新記録を樹立した。学校対抗戦は北中城が制し、17連覇した。


圧巻の走りで6冠

 久貝一心(北中城2年)は「バンクは絶対に負けたくなかった」といい、この日だけでも3キロ個人追い抜き、ケイリン、16キロポイントレース、団体追い抜きと、4種目で1位を獲得。若きスプリンターは圧巻の走りを見せ、今大会6冠を手にした。

 前日のロードレースで「ふくらはぎが痛かった」と連戦に疲れもあったが、「(ライバルに)絶対に勝ちたい」との気持ちがペダルを踏む原動力になった。

 競技場を9周する3キロ個人追い抜きでは大会記録を更新した。素早くスピードを上げ、速度を維持させなければならない体力勝負の競技でもある。「最初は気持ち早めに」を意識すると加速に成功。スピードは落ちることなく、残り4周あたりにはバック側を走行していた相手の背中を捉えた。相手を追い抜くことはできなかったが、最後は温存していた力を振り絞ってゴールし、完走タイムで栄冠を手にした。

 北中城は学校対抗優勝を17に伸ばした。チームとして連覇にプレッシャーを感じていたといい「守りきることができて、ほっとしている」とチームメートを見つめ満面の笑みを見せた。

 (渡真利優人)


0.1秒差で勝利つかむ 団体追い抜き 北中城、出だしに加速

チームパーシュートで優勝した北中城の(左から)小濱琉翔、平良英棋、喜如嘉朝煌、久貝一心

 4人一組で先頭を交互に入れ替えながらタイムを競う団体追い抜きは、北中城(久貝一心、喜如嘉朝煌、平良栄棋、小濱琉翔)が辛勝した。2位とはわずか0・190秒差。「あぶねー」と一斉に口をそろえた。

 先頭は風の抵抗を受けるため、体力のある人はできるだけ多くの時間、トップを走る作戦で挑んだ。出だしの加速に成功し、スピードを維持し続けた。ただ、残り6周あたりになると疲れから平良が離脱。さらに最後尾が離される場面もあったが、3人で食らいついてゴールした。

 経験豊富な久貝を有するチーム北中城。小濱は「一心先輩がいなくても勝てるようにならなければ」と背中を追う。

 (渡真利優人)


喜如嘉(北中城)体力温存し制す 4キロ速度

 4キロ速度競争を制した喜如嘉朝煌(北中城1年)は「得意な種目で優勝できてうれしい」と達成感を見せた。

 競技場を12周回しながら3回先頭で通過しなければならない個人戦。「中盤あたりで先頭を取ろう」と戦略を描き、序盤は控えめに走行した。温存していた体力を徐々に発揮し、5、6周回目でそれぞれ先頭に立った。

 残り1本の先頭が取れずに「不安も少しあった」というが、さらにペダルを踏み、11回周目で3本目を取得。勢いを維持してゴールした。

 「中盤で3本(先頭を)取れていれば安心して走れたかも」と九州大会に向けて鍛錬を積む。

 (渡真利優人)


 (21日・県総合運動公園自転車競技場)

▽3キロ個人追い抜き (1)久貝一心(北中城)3分43秒508=大会新(2)高地広海(沖縄工)3分51秒128(3)喜如嘉朝煌(北中城)4分1秒031

▽スプリント5~8位決定戦 (1)小濱琉翔(北中城)13秒171(2)長嶺六三志(沖縄工)(3)喜如嘉(4)喜納楓太(沖縄工)
▽同3・4位決定戦
我如古盛陽(那覇) 2―0 山内陽斗(北中城)
▽同決勝
上間正葵(沖縄工) 2―1 松田大空(興南)

▽16キロポイントレース決勝 (1)久貝99点(2)高地93点(3)嶺井陽斗(知念)81点

▽ケイリン7~10位決定戦 (1)喜納14秒951(2)玉城星夏(沖縄工)(3)新田豹(同)(4)大濱颯豊(美来工科)
▽同決勝 (1)久貝12秒284(2)松田(3)上間

▽4キロ速度競争決勝 (1)喜如嘉5分11秒659(2)松田(3)長嶺
▽4キロ団体追い抜き決勝 (1)北中城(久貝一心、喜如嘉朝煌、平良栄棋、小濱琉翔)4分59秒128(2)沖縄工A4分59秒318(3)美来工科6分15秒522

▽学校対抗総合得点 (1)北中城86点(2)沖縄工76点(3)興南24点