優しい旋律 時を超え 宮良長包生誕130年記念音楽祭


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 宮良長包生誕130年記念音楽祭(同実行委員会主催)が22日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターであった。長包メロディーの数々を声楽家や少年少女合唱団、沖縄交響楽団、琉球交響楽団ら総勢約400人が演奏。

師範学校などで教壇に立ちながら、沖縄民謡と西洋音楽が絶妙に混ざり合った名曲の数々を生み出し“近代沖縄音楽の父”と言われる作曲家・長包。世代や地域の垣根を越えた出演者たちは、その旋律を時代を超えて歌い継ぐ決意を来場者と共有した。公演を写真で振り返る。(宮城隆尋)

<宮良長包生誕130年記念音楽祭>八重山を襲った大型台風被害からの復興を願い、長包が作曲した「嵐の歌/嵐の曲」。宮良長包生誕記念合唱団とソプラノ平山留美子、オーケストラ、三線や箏の奏者ら総勢213人が共演した=22日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター
来春の統廃合を前に在校児童らが歌う那覇市立久茂地小学校校歌。長包の四女・園子は同小学校に通い、三女・キクは同小教員と結婚するなど縁が深い
長包の故郷・石垣島から参加した「いしがき少年少女合唱団」は「笛」「園子の歌」などを歌った
平山留美子(ソプラノ)と与儀巧(テノール)による「嘆きの海」二重唱。高音で歌い上げる最終節は圧巻。客席から歓声が沸き起こる
オペレッタ風に編曲された「すみれ」は長包の没後初演。メゾ・ソプラノの佐久川真紀(左)とソプラノの北園あかねが軽妙な掛け合いで会場を引き込む