熱戦が続く夏の甲子園大会。アルプススタンドでの応援ダンスでも注目を浴びる滋賀学園には、沖縄出身者が計9人いる。バッターボックスに県勢選手が立てば、アルプススタンドからはハイサイおじさんが流れ、指笛が高鳴る。
多い日は約50人の沖縄県関係者が応援に駆け付け、スタンドは沖縄色に彩られる。3年生で外野手の國仲優星さん(浦添中)の父直樹さん(52)は「沖縄からもたくさんの応援を受け、子どもたちは夢の舞台でプレーしている。感謝でいっぱいだ」と声を震わせる。
今大会、滋賀学園のベンチには國仲さんのほか、外野手の仲田隆玖さん(3年)、金城銀二朗さん(2年)、記録員の神村來求さん(3年)の計4人の県出身者がいる。県勢選手の活躍に指笛が鳴り響くと、甲子園のスタンドは「ハイヤ、ハイヤ」と沖縄ムードに染まる。
國仲さんの父・直樹さんは、母・梨奈さん、妹・梨星さん、祖母・玉城芳江さんの4人で開会式前日から関西入り、初戦は関東の親族らも加わり、総勢約30人で声援を送った。甲子園出場が夢だった息子の活躍に、家族一同、胸を熱くしたという。直樹さんは「わくわくが止まらない。ずっと試合をしていてほしい。最高の親孝行だ」と話す。16日は旧盆のウンケー。直樹さんは「ご先祖さまも沖縄の子どもたちを見守っているだろうと」と選手たちの活躍に期待を寄せる。
県勢選手らはこれまでに沖縄から多くの応援や支援を受けたという。國仲さんは「いっぱいの応援をありがとう。感謝の気持ちを忘れず、全力で頑張りたい」とコメントした。
(高辻浩之)