<社説>オスプレイ事故突出 欠陥機は沖縄から退場を

 「欠陥機」と指摘されていた米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの危険性が、改めて数字で裏付けられた。事故の懸念は払拭(ふっしょく)できず、沖縄の空から即刻退場を願いたい。

 米海兵隊が2012米会計年度(11年10月~12年9月)から16会計年度(15年10月~16年9月)までのオスプレイのクラスA(200万ドル以上の損害や死者)事故について、10万飛行時間当たりの事故率が3・44件だと、琉球新報に回答した。同じ5年間の米海兵隊の航空機全体の2・83件を上回っており、突出していることが明らかになった。
 オスプレイが普天間飛行場に配備される2カ月前に、米四軍調整官はオスプレイのクラスAの事故率は他の航空機よりも低く「最も安全な航空機」と豪語していた。日本政府も「飛行時間の増加に伴い低減する」と説明してきたが、実態は全く逆だということは冷厳な数字が如実に物語る。
 一般的に、航空機の事故率は初期に高く、改善を経た運用の安定に伴っていったん減少し、機体の老朽化によって再び上昇するとされる。だが、オスプレイは12年10月の沖縄配備時の1・93件から、今回の3・44件に激増している。
 欠陥機との指摘を受けながら沖縄上空を飛ばし続けたために多くの住民の命が奪われたのが、1959年6月の宮森小墜落事故だ。
 墜落した米軍戦闘機F100は当時、「音速を超えた世界初の実用戦闘機」として嘉手納基地に配備された。しかし、事故前年の58年はクラスA事故が168件発生、操縦士47人が死亡していた。開発段階を含め飛行した53~90年では、発生1161件、操縦士死亡は324人に上った。事故率は21・22件と異常な高さだった。
 「欠陥機」が明白でありながら米軍は飛ばし続け、宮森小で18人死亡、61年には現うるま市川崎にも墜落し2人が犠牲になった。
 昨年12月、名護市安部海岸にオスプレイが墜落した事故は、いまだに詳細が公表されていない。今後の全国各地での訓練・配備を控え、政府や米軍は「安全性」を強調して日本国民に印象操作をしているが、危険極まりないことは揺るがない。
 72年の日本復帰から45年間で米軍機の墜落は48件。年1回以上落ちる計算だ。日米両政府ともオスプレイの危険性を素直に認め、沖縄からすぐに撤退してもらいたい。