漂着ごみでジュゴン 県立博物館・美術館で講座


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ごみを使い、海やジュゴンについて考えるアートのワークショップ=15日、那覇市の県立博物館・美術館

 海岸に漂着していたごみを花にしてジュゴンを形づくるアートのワークショップが15日、那覇市おもろまちの県立博物館・美術館で開かれ、多くの親子連れが参加した。

 県立芸術大学と交流しているイタリアのフィレンツェ大学のエドアルド・マラジージ教授が特別講師を務めた。マラジージ氏はイタリアのサルデーニャ島で岸辺で拾ったごみを材料にして、島で捕れる魚のボラを形づくるなど、環境とアートを融合させたワークショップを世界各地で開いている。
 この日は、市内の海岸に捨てられていたペットボトルや菓子パンの包装などで花を作り、県立芸大卒業生の手塚太加丸さんが竹と流木で作った約5メートルのジュゴンに貼り付けた。
 参加した大城歩菜(あゆな)さん(沖縄インターナショナルスクール6年)は「海岸で拾っているそばでごみを捨てている人がいた。人間はもっと海のことを考えないといけない」と話していた。
 マラジージ教授は「ジュゴンは絶滅の危機にひんしている。人々の意識を呼び覚ますのがアートやアーティストの使命」と話していた。