一体何が…謎のカニの死骸多数 水質調査はしたが、原因不明


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長田川取水ポンプ場周辺の河川に浮いている複数のカニの死骸=15日午前、嘉手納町(読者提供)

 【嘉手納】沖縄県嘉手納町にある県企業局の長田川取水ポンプ場で15日午前、複数のカニの死骸が確認された。県企業局が16日に現地で水質調査を実施したが、現段階では原因は分かっておらず、何らかの水質事故である可能性もあることから今後も注視するという。

 長田川は本島中部地域の主な取水源だが、高濃度の有機フッ素化合物(PFOS)がたびたび検出されている。目撃者によると15日午前11時ごろ、少なくとも10匹のカニの死骸が取水ポンプ場に浮いていたという。目撃者からは水質汚染とカニの死骸との関係性を危惧する声が上がった。

 県企業局は16日午後、北谷浄水場の職員を派遣し水質調査を実施したが、「河川の上流から下流にかけて異常は見られなかった」という。企業局担当者は「PFOSの流出で生物がすぐ死ぬという情報は聞いたことがない」と述べた。