大きな唐揚げにそば 共同売店が食堂に生まれ変わった! 沖縄・国頭村の「まるひら食堂」


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 【国頭】雄大な海に面する国頭村宇嘉。昨年11月、国道58号沿いの旧共同店が、区初となる食堂に生まれ変わった。読谷出身の平良宗康さん(37)と神奈川県から移住した路子さん(46)夫妻が営む「まるひら食堂」。地域の食材を積極的に使った料理で、地域住民や観光客をもてなしている。

まるひら食堂を営む平良宗康さん(左)、路子さん夫妻と娘の真波琉ちゃん=20日、国頭村宇嘉

 食堂経営や飲食店勤務の経験を持つ宗康さんは「渋滞のない場所で暮らしたかった」と昨年10月に家族で宇嘉へ越してきた。食材の買い出しは村の道の駅ゆいゆい国頭。「地元の食材を使った料理で、地域活性に貢献したい」と熱を込める。客足を左右する天候に注意を払い、食材が無駄にならないよう調理する量を調整する。

 開業から約4カ月が経過し、何度も足を運んでくれる住民も増えた。路子さんは「多くの人が温かく迎え入れてくれた。とても感謝している」とほほ笑む。

 共同店だった店舗を宮城清高区長(57)らがボランティアで改装し、店内には木材で作られたカウンターやテーブル席がずらりと並んだ。宮城区長は「宇嘉で初の食堂だ。地域で応援している」と話す。

(左から時計回りに)げんこつ定食、みそラーメン、まるひらそば

 店の人気メニューは拳ほどの大きな唐揚げが売りの「げんこつ定食」(700円)。時期で異なる地元の野菜が添えられる「まるひらそば」(700円)や、麺を東北から取り寄せる「ラーメン」(700円)も定番だ。

 営業時間は午前11時~午後6時ごろ。4月からは時間を早め午前9時に開店する。定休日は毎週月・火曜。

 現在、週末限定予約制の居酒屋スペースを計画中だ。宗康さんは「地元の人が楽しめる場所にしたい」と新しい発想で挑戦を続けている。

(吉田早希)