西武・平良がプロ野球新の開幕32試合連続無失点 最後は三振で


この記事を書いた人 Avatar photo 滝本 匠
9回に登板した西武・平良。開幕から32試合連続無失点とし、セ、パ両リーグ新記録を達成=13日、埼玉県のメットライフドーム

 プロ野球・西武の平良海馬(かいま)投手(21)=石垣中-八重山商工高出=が13日、埼玉県のメットライフドームで行われた中日との交流戦で開幕から32試合連続無失点を達成し、プロ野球記録を更新した。これまでの記録は2リーグ制となった1950年以降ではセ、パ両リーグを通じて最長となる2016年の田島慎二(中日)の31試合だった。

 平良はこの日、4-3の1点リードで迎えた九回表で登板した。先頭打者に内野安打は許したが、その後はカットボールやカーブを織り交ぜ次々と打者を打ち取っていった。最後の打者を空振り三振でしとめ、プロ野球新記録となる無失点連続記録を樹立した。

 平良のスカウトを務めた高山久2軍打撃コーチは「元々持っている球種も豊富で、球の切れや強さもあるので環境に慣れれば(記録達成も)早いと思っていた。研究熱心でどうしたら速い球を投げられるのかと研究している。その姿勢が成長につながっていると」と球団を通じてコメントを寄せた。

 平良は2017年、高校2年春の沖縄県大会で最速152キロをマークすると、同年高校3年時の夏の選手権沖縄大会には、スカウトや県外のメディア陣を前に常時140キロ台の直球を披露し、打者を打ち取っていた。ドラフト前には「1軍で投げて活躍すればみんなが見てくれる。頑張っている姿を見せプレーで感謝を伝えたい」とプロで活躍する決意を口にしていた。

 ドラフト会議で西武から4位指名を受け18年に入団。19年に26試合に登板し頭角を現すと、20年には日本選手6人目の160キロをマークするなどの活躍もあり54試合に登板し、県勢初の新人王も受賞した。