巨人の與那原誕生 背番号46 「球団代表するエースに」


この記事を書いた人 志良堂 仁
巨人と仮契約し、笑顔を見せる與那原大剛(中央)。会見には山下哲治スカウト部長(右)と九州地区担当の武田康スカウトも同席した=9日、那覇市のロワジールホテル&スパタワー那覇

 プロ野球の巨人にドラフト3位指名を受けた普天間高3年の與那原大剛投手(17)が9日、那覇市のロワジールホテル&スパタワー那覇で球団と仮契約を交わした。契約金5千万円、年俸600万円(金額は推定)。與那原は「球団や日本を代表するエースという目標に一日でも早く近づけるよう頑張る」とこれまで同様に強い決意を口にした。

 普天間高初のプロ野球選手として本格的な一歩を踏み出した與那原。仮契約後、記者会見場に現れ「読売ジャイアンツの一員になれてうれしい。わくわくした気持ち」と心境を語った。背番号は今季限りで引退した野間口貴彦投手が背負っていた「46」に決まった。與那原は高橋由伸新監督と直接のやり取りはまだというが、「長年活躍したすごいバッター。その人の下でやるのは楽しみ」と語り、対戦したい打者にはトリプルスリーを達成したヤクルトの山田哲人内野手を挙げた。
 練習環境が充実しているとはいえない県立高出身。「他の選手より練習量が足りない」とドラフト後は走り込みに取り組んでいるといい、「即戦力としては期待されていないと思う。ファームでじっくりと力を付けて2、3年後にはチームの役に立つ選手になりたい」と謙虚な言葉が並んだ。身長190センチ、89キロの大型右腕に、巨人の山下哲治スカウト部長は「パワーピッチャーとして、何年か後には先発完投型としての活躍を」と期待を寄せた。
 プロ生活について「(野球が)部活ではなく仕事になる。並大抵の気持ちではやっていけない」と表情を引き締めた與那原は、契約金などの使い道は未定としたが「(いずれ)両親に家を建ててあげたい」と恩返しを誓った。契約の場には両親も同席し、「毎日お祝いに呼ばれるので忙しくて」と笑う母の絹枝さんは「憧れのジャイアンツに入れて良かった」と祝福した。
 與那原は23日に東京ドームで行われるジャイアンツ・ファンフェスタで他の新人選手と共に入団発表を行う。