キングス、逃げ切る TKbjリーグ第16戦


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 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区3位=11勝4敗)は29日、石川県の松任総合運動公園体育館で金沢武士団(同7位=9勝8敗)と第2戦(今季第16戦)を行い、69―56で勝利した。

 第1クオーター(Q)はキングスがボールと人を動かしながら点を重ねると、金沢は速いテンポの攻撃で応戦した。互いに点を取り合う接戦になったが、キングスは堅守から金沢のリズムを崩し、第2Q中盤までに2桁のリードを奪った。しかしミスから得点が止まったキングスは金沢の追い上げを許し、前半を37―30で終えた。
 第3Qは内外から得点する金沢に3点差まで詰め寄られたが、キングスは安定した守備で逆転を許さなかった。第4Qは厳しいプレッシャーで金沢のミスを誘発し、一気に突き放して白星をつかんだ。
 キングスは12月5、6の両日、宜野湾市立体育館に秋田ノーザンハピネッツを迎えてホーム2連戦を行う。(観客1149人)

琉球ゴールデンキングス(12勝4敗)
69―56(26―18,11―12,13―12,19―14)
金沢武士団(9勝9敗)

◆我慢強さが今後の鍵
 伊佐勉監督(キングス)の話 守備に関しては、この時期の仕上がりとして悪くない。しかしオフェンスで簡単なシュートを落とし、自分たちで流れをストップした。長いシーズン、こういう場面は現れてくる。その中で崩れず、我慢強くバスケットを続けられるかが今後の鍵となる。

◆堅守で苦境を打破/中盤の猛攻退け 粘り勝ち
 キングスが持ち味の堅守で苦しい状況を打破した。序盤から放ったシュートはことごとくリングにはじかれ、思うように点を伸ばせなかった。それでも激しく守ることで金沢の攻撃を防ぎ、我慢の時間を何度も乗り越えた。堅守の要となったアンソニー・マクヘンリーは、「守りの中からゲームをつくった」と感じている。
 試合の流れは激しく変わった。第1Qの立ち上がりは速攻から点を重ねる金沢にリードを許したが、キングスは喜多川修平などの得点で食らいついた。第2Qはキングスの攻撃が爆発し、マクヘンリーのインサイドやドゥレイロンバーンズのアウトサイドで最大14点のリードを手にした。しかしミスからリズムを崩すうちに金沢の猛攻を受け、一気に点差を詰められた。
 第3Qも金沢の勢いは衰えなかったが、キングスが徹底した守備で対抗し、勝負を分ける最終盤で相手のミスを誘発した。岸本隆一は、「チームとしてオフェンスがなかなか機能しなかったが、ディフェンスで粘り勝ちできたことは大きい」と達成感をにじませる。
 次戦は2013―14シーズンファイナルでも対戦した秋田が相手だ。金沢との2連戦で力を発揮した守備で、リーグ屈指の攻撃力を誇る強敵に立ち向かう。