無料塾、夢を後押し 学習支援NPOが成果発表 高校進学率99%


この記事を書いた人 田盛 良一
エンカレッジの学習支援教室で学んだ成果を発表する子どもたち=5日、浦添市の「結の街」

 厳しい経済状態にある家庭の子どもたちの学習を支援するNPO法人エンカレッジの成果発表会が5日、浦添市産業支援センター「結の街」であった。県や市町村の委託を受けた県内5教室の無料学習支援塾に通う小中学生約50人が活動を発表した。夢や学習への意欲を持てなかった子どもたちが、塾での学びを通して仲間と明るく前向きに夢に向かうようになった様子に、会場からは大きな拍手が湧き上がった。

 エンカレッジは自主事業を含め8教室に342人が通う。生活習慣の改善や生徒が企画・運営するイベント活動を行い、社会で活躍する人材育成に力を入れる。県内生活保護世帯の高校進学率が80%台にとどまる中、2014年度に受託した生徒の進学率は99%と成果を上げた。
 発表会では教室ごとに作文やグラスハープ演奏、映像などで活動を発表した。生徒たちは「最初は勉強をする気もなく授業も分からなかったが、塾に行くようになって授業が分かり、席次も上がった。目標の高校に入れるよう頑張る」などと話し、企業や行政の協力に感謝した。