沖水高生に最優秀賞 福祉大賞コンテスト 認知症理解へ紙芝居


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 【糸満】昨年11月に長崎県で開催された「第17回高校生福祉大賞コンテスト」(長崎ウエスレヤン大学主催)で、糸満市の沖縄水産高校総合学科福祉サービス系列の生徒たちが最優秀賞に輝いた。発表テーマは「共に支え合う糸満の街づくりプロジェクト~だれでもみんな“ふくしんちゅ”」。介護人材の不足に注目し、介護福祉職のイメージアップと高齢者への理解を目標にした実践事例を発表した。

 昨年7月に福祉を学ぶ3年生14人がプロジェクトチームを結成し、勉強会や小学校での福祉体験会の開催や認知症について知ってもらうための紙芝居を制作し上演した。チームでは高齢者や障がいのある人を対象にした観光プランの作成にも取り組んだ。
 チームを代表してコンテストで発表したのは3年生の田場菜津樹さん、神里はづきさん、賀数栞里さん、玉井杏依さんの4人。加えて2年生の名幸賢人さんと1年生の佐藤広海さんがサポートで参加した。
 紙芝居制作に取り組んだ玉井さんは「子どもたちに伝わるように、専門知識をかみ砕いて説明するのが難しかった。まだ分かりにくい部分があるので修正していきたい」と話す。紙芝居を見た児童からは「自分のおじいちゃんも認知症なので、参考にして優しくしたい」との感想が上がったという。
 同系列の崎浜秀治教諭は「生徒たちは介護現場の課題を分析し、試行錯誤しながらアイデアを形にしていった。その実践力が評価されたと思う」と話した。

認知症についての理解を深める手作りの紙芝居を前に笑顔を見せる生徒たち=糸満市の沖縄水産高校