金武にサッカー場完成 ギンバル跡 人工、天然芝2面


社会
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金武町フットボールセンターの完成を祝い、クラブハウス前でテープカットする島尻安伊子沖縄担当相(左から4人目)や仲間一町長(同5人目)ら関係者=27日、金武町金武

 【金武】2011年に返還された米軍ギンバル訓練場跡地で進められてきたサッカー場「金武町フットボールセンター」が完成し27日、同センターで竣工式と祝賀会などが開かれた。天然芝1面、人工芝1面が整備され、人工芝のグラウンドには夜間照明が設置された。ピッチを含めたサッカー施設としての規模は県総合運動公園(沖縄市)やサッカーパークあかんま(石垣市)などと同様に県内最大規模。町は県内の競技拠点のほか、プロチームや代表チームのキャンプなどの誘致にも取り組んでいく。

 サッカー場整備は、沖縄北部連携促進特別振興事業として文部科学省から補助金13億6700万円を受けた「やんばるフットボールセンター事業(仮称)」として、12年11月に事業が採択された。日本サッカー協会から9千万円の助成を受け、町の一般財源2億5100万円を合わせ、総事業費は17億900万円。14年3月に着工し、この日の竣工式を迎えた。
 人工芝のピッチは長さ105メートル、幅68メートル。一方、天然芝は広さが1万4949平方メートルとなっていて、町は複数のスポーツ競技の活用を想定しているという。クラブハウスもあり、会議室や更衣室、シャワー室などが備え付けられている。駐車場は天然芝側が79台、人工芝側が64台のスペースがある。
 竣工式で仲間一町長は「地元および北部地域の活性化につながるものと期待する」とした上で「プロチームのキャンプをはじめ、2020年東京オリンピックやパラリンピックの合宿地としても使用されるように取り組む」と、同施設の幅広い活用に意欲を示した。
 来賓として島尻安伊子沖縄担当相は「各種大会やキャンプなどが図られれば、地域住民のスポーツへの関心は高まり、指導者のスキルアップにもつながる。県内外からの集客も期待できる。夢と希望を育める施設になってほしい」と激励した。
 北部広域市町村圏事務組合理事長の稲嶺進名護市長は「スポーツは子どもらに夢と希望を与え、地域に元気を与える。北部12市町村が手を携えて、スポーツを通した地域活性化を目指したい」とあいさつした。

米軍ギンバル訓練場跡地に完成した「金武町フットボールセンター」。人工芝ピッチの左手奥に天然芝ピッチとクラブハウスがある=27日、金武町金武