【宮古島】2016年度からの休校が決まった宮古島市立福嶺中学校(饒平名和枝校長)の第68回卒業式が13日、開かれた。7人が門出の日を迎え、後輩や恩師、母校との別れを惜しむとともに、卒業後の飛躍を誓った。
“最後”の校歌 目頭熱く
饒平名校長は式辞で、卒業生それぞれの実績を振り返り「本校の歴史に文武両道の輝かしい足跡をしるしてくれた」と評価した。4月から休校になることに触れた上で「これまで本校教育に寄せられたご理解と数々の温かいご声援に感謝したい」とあいさつした。
休校となるが、地域の児童生徒数の回復が見通せず、再開は厳しい状況だ。松川勝光PTA会長は卒業生を前に「福嶺中の歴史と伝統を守り抜いた子どもたちは地域の宝だ」と強調。「繰り返す波のごとく、福嶺がとわであるよう切に願う」と地域の再活性化に期待を込めた。
送辞、答辞では在校生、卒業生が互いの名前を挙げながら学校生活を振り返った。校歌斉唱の場面では、休校でしばらく奏でられなくなるメロディーに感極まり、目頭を押さえる人の姿も見られた。
陸上分野で輝かしい成績を挙げた仲地楓華さん(15)は「福嶺で学べてよかった」と喜びをかみしめた。「休校になるのは悲しいが、福嶺中は今までたくさん頑張ってきた。少し休んで、また復活するのを楽しみにしている」と、母校の再開に期待を込めた。
福嶺中は1949年に開校。本年度の卒業生を含め、3195人を送り出した。