違反張り紙、市民が除去 景観維持へ那覇市が6団体認定


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電柱に張り付けられた条例違反張り紙を除去する城間幹子市長=24日、那覇市久茂地

 条例違反の簡易広告物を認定活動員が除去できる「市路上違反簡易広告物除却活動員設置要綱」を昨年12月に施行した那覇市は24日、6団体に認定書を交付した。市民に除却権限を委任するのは県内初。6団体に所属する活動員は今後、市管理道路上の電柱などに張られた条例違反張り紙を除去し、都市景観の維持と向上に取り組む。

 屋外広告物法第7条4項は、条例違反の張り紙や張り札、広告旗、立て看板など簡易広告物について「都道府県知事またはその命じた者、委任した者」による除去を可能とする。中核市の那覇市は県から権限を委譲されており、要綱によって市民への権限委任が可能となった。
 認定された団体・企業は那覇市沖映通り商店街振興組合、松島33会、七和、スタプランニング、城保育園、琉球銀行。総活動員は約40人。活動範囲は市管理道路区域内で、対象となる簡易広告物は即時除却可能な張り紙となっている。
 24日に市役所で開かれた認定書交付式で、沖映通り商店街振興組合の高良博理事長は「皆さんと共に美しい観光都市・那覇市を実現したい」とあいさつ。城間幹子市長は「平素から道路美化に取り組んでいる皆さんの力を借り、風格ある那覇市となるよう取り組んでいきたい」と述べた。
 交付式後、城間市長と活動員らは久茂地川沿いで初の除却活動を実施。電柱に針金で固定された条例違反張り紙などを除去して回った。