高江ヘリ着陸帯反対に180人 市民ら工事再開を警戒


この記事を書いた人 志良堂 仁
北部訓練場のゲート前でヘリパッドの新設反対を訴える市民ら=1日、東村の米軍北部訓練場のゲート前

 【東・国頭】米軍北部訓練場の一部返還に伴うヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設問題で1日、新設に反対する市民ら少なくとも約180人が東村の米軍北部訓練場のゲート前で抗議の声を上げ、今後は24時間態勢で「N1ゲート」を中心に監視していくことを確認した。国の特別天然記念物「ノグチゲラ」などの営巣期にあたる3~6月の間、工事は行われておらず、今月から騒音を伴う重機を使った工事再開の可能性が高まっている。

 ヘリパッド新設は6カ所を予定しており、そのうち2カ所が完成した2014年7月以降、工事が止まっている。政府は新設するヘリパッドの完成を前提に北部訓練場の一部を年内に返還する意向を示している。

 ヘリパッドいらない住民の会の伊佐真次さんは「新しいヘリパッド2カ所が完成後、訓練が激化している。これ以上のヘリパッドが造られれば、住民の生活にさらなる被害が出る」と指摘。さらに「やんばる国立公園」の指定が決まったことに触れ「今後は世界自然遺産に向けて動くようだが、オスプレイの基地があり、銃声が聞こえる自然遺産なんてあり得ない」と憤りを見せた。

 沖縄平和運動センターの山城博治議長は「本島最大で唯一の手つかずの自然が残るやんばるの森。それを壊して、戦争の準備を進めるのか」と声を荒らげた。