「高江区の人権守る」 米軍ヘリパッド建設 工事差し止め訴訟で弁護団が住民説明会


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ヘリパッド工事の中止を求めるための訴訟の住民説明会=10日、沖縄県東村の高江公民館

 沖縄県の東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設を巡り、高江の住民らが国を相手に工事の差し止めを求める訴訟を那覇地裁に提起することが決まった。差し止めを求める仮処分も同時に申請する。10日、高江公民館で原告側弁護団が住民に説明し、集まった住民はその場で委任状に署名した。早ければ20日の週にも提訴する。弁護団長は池宮城紀夫弁護士が務める。

 住民に対する説明会では金高望弁護士が高江にあるN4地区のヘリパッドの運用がされてから騒音被害が増大していると指摘。新たにN、G、H地区の四つのヘリパッドができることでさらに騒音被害が拡大すると強調し「高江区の住民の人格権が侵害されている。人々が平穏に暮らす権利を守らないといけない」と主張した。

 説明会には21人の住民が参加。その場で署名した3児の子を持つ荘司優子さん(39)は「豊かな自然を破壊して基地を造ってほしくない。周辺が水源地ということもあり影響もないか不安だ」と述べ、原告に加わる姿勢を示した。説明会に参加し、原告に参加するか検討するという比嘉良寛さん(78)は「機動隊が県民をいじめたり民間ヘリで重機を運んだりすることは絶対に許されない」と話した。