【台風16号】気象台、厳重警戒呼び掛け 重大被害もたらす恐れ 先島諸島


この記事を書いた人 金城 美智子
台風16号の16日午後12時発表の今後3日間の進路予想図(気象庁HPより)

 沖縄気象台は16日午前、先島諸島に向かっている強い台風16号が、昨年の台風21号に匹敵し重大な被害をもたらす恐れがあるとして、暴風や高波に厳重な警戒を呼び掛けている。暴風警報は八重山地方に16日夜、宮古島地方に17日未明に発表される見込み。

 八重山地方は16日正午からの24時間降水量が100ミリに達し、18日までの総雨量は200~300ミリとなる見込み。また、大潮の時期と台風の最接近が重なるため、潮位が標高2メートル以上となる恐れがある。

 台風16号は16日午前9時には、石垣島の南約480キロにあり、時速25キロの速さで北西に進んでいる。中心気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は60メートル。17日午前9時には、さらに発達し、非常に強い勢力で八重山地方にかなり接近する見通し。

 昨年の台風21号は、与那国島で最大瞬間風速81・1メートルを観測し、全壊10戸を含む300戸以上の住宅が損壊する被害を出した。台風の強さは、昨年の台風21号に及ばない。しかし、沖縄気象台によると、台風16号は、かなり接近して八重山地方の西側を通る可能性が高く、風が強くなる台風の東側に八重山地方がかかるため、21号に匹敵する被害が出る恐れがある。
【琉球新報電子版】