自衛隊配備求め石垣市議会決議 市長「年内に公聴会」


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 【石垣】石垣市議会(知念辰憲議長)は16日の9月定例会最終本会議で「石垣島への自衛隊配備を求める決議」案を与党の賛成11、野党・中立の反対7の賛成多数で可決した。与党で公明の2人は退席した。配備の是非をめぐる市議会決議は初めて。中山義隆市長は「議会の判断は重く受け止めたい」とし、年内に市民から意見を聞く公聴会を開く方針を示した。

 同市平得大俣の配備候補地に近い地元住民らが配備反対を訴えているが、決議は配置場所や部隊の種類に触れておらず、石垣島への配備を全面的に容認する内容となった。

 これまで推進派の与党議員は陸上自衛隊配備を求める請願の採択で市議会の判断を示す予定だったが、6月定例会での採決で与党議員の一部から陸自よりも「海上自衛隊を求めるべき」などと異論が上がり、同請願を不採択とした。今回は部隊を特定しないことで請願に反対した与党議員も賛成できる条件を整えた。

 野党議員らは反対討論で「議論は熟していない」「拙速だ」などと批判した。退席した公明議員も「市民に十分な説明もないままでの強引な推進決議は納得できない」と疑問を投げ掛けた。