外来生物 何食べる? オオヒキガエル解剖


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オオヒキガエルの食性を調べるため解剖する生徒たち=3日、石垣市伊原間の伊原間中学校

 【石垣】外来生物オオヒキガエルの食性や在来生物に与える影響について学ぼうと、伊原間中学1年の生徒14人は3日、石垣市伊原間の同校で、捕獲したオオヒキガエルを解剖し胃の内容物を調査した。生徒は最初は尻込みしていたが、初めての生物調査に夢中になっていた。

 生徒たちは四つの班に分かれ、8月に学校周辺で自ら捕まえたオオヒキガエルのほか、比較するために市野底や市街地で捕獲された個体をそれぞれ2匹解剖した。

 生徒たちは、初めは恐る恐るナイフやはさみを使って腹を開き胃を取り出して、中に入っている生き物を確認した。次第に解剖にも慣れたらしく、好奇心を高めた様子で、熱心に調査に取り組んでいた。

 生徒たちが取り出した内容物はゴキブリやゴミムシ、ヤドカリなどのほか、石や草なども交ざっていた。

 オオヒキガエルは石垣市内の田んぼと牧場で3万匹が生息し、1カ月で1・3トンの生物を捕食するなど在来生物に与える影響が問題化。伊原間中では、2010年から毎年、オオヒキガエルの解剖調査を実施している。

 砂川大賀さん(13)は「解剖なんて初めて。この中学でしかできない貴重な体験。驚きもあったが楽しかった」と満足そうに話した。