キングス(4連敗)5位転落 Bリーグ第19戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区4位=8勝10敗)は27日、愛知県のウィングアリーナ刈谷でシーホース三河(同1位=14勝4敗)と第2戦(今季第19戦)を行い、86―92で敗れて4連敗を喫し、5位に転落した。キングスは各地区4位以上のチームに与えられる天皇杯全日本総合選手権大会の出場権を逃した。

 第1クオーター(Q)からキングスはボールをうまく共有し、喜多川修平の3点弾などで三河に食らいついた。第2Qは津山尚大の連続3点弾で勢いに乗り、42―47で前半を終えた。第3Qはアンソニー・マクヘンリーが積極的にリングを攻めて互角の展開に持ち込むと、第4Qは一時リードを奪うなど意地を見せた。しかし勝負どころで得点する三河に振り切られた。

 キングスは12月2、3の両日、宮城県のカメイアリーナ仙台で仙台89ERSとアウェー2連戦を行う。(観客2720人)

三河 15勝4敗
92―86(25―19,22―23,20―20,25―24)
キングス 8勝11敗

◆最後はHCの差出た

 伊佐勉HC(キングス)の話 昨日のゲームから修正していい部分と課題が見えた試合だった。最後はヘッドコーチの差が出てしまった。どちらが勝ってもおかしくないゲームを三河の鈴木ヘッドコーチに持っていかれた。ゲームとしては観客も盛り上がって、とてもいい試合だったと思う。

◆勝負どころで明暗/最終盤の得点力に差

 勝負どころの得点力が勝敗を分けた。両チームが1点を争う攻防を繰り広げていた第4Qの最終盤。キングスはいい形でシュートチャンスにつなげながら、リングを射抜くことができなかった。対する三河は大事な場面で3点弾を沈め、白星を大きく引き寄せた。

 第1戦から一転、キングスのチーム状況は明らかに良くなっていた。細かくボールを動かして相手守備を切り崩し、フリーになった喜多川修平や岸本隆一がリングを射抜いた。相手の外国籍選手に日本人選手をマッチアップさせた時間帯にインサイドを崩されて失点したが、守備を修正して対応した。

 第2Qは「伊佐HCの指示を高いレベルで遂行しようと思った」と言う津山尚大が爆発した。2本連続の3点弾で三河を追撃し、外国籍選手が1人しか出場できない厳しい時間を支えた。第4Qも積極的に攻撃に絡んだが、白星に手が届かず「自分のシュートミスがあった」と反省する。

 4連敗での5位転落―。厳しい結果がキングスに突きつけられる。それでもボールを動かしながら得点につなげるキングスらしいバスケは戻りつつある。主将の岸本は「チームは徐々に良くなっている」と強調する。苦しい戦いが続いているが、混迷から抜け出すためキングスは確実に前進している。