キングス3連敗 新潟に74―82 Bリーグ


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区5位=14勝18敗)は28日、沖縄市体育館で新潟アルビレックスBB(中地区3位=17勝15敗)と今季第33戦を行い、74―82で敗れて3連敗となった。

 試合は開始直後から互いに攻め合うアップテンポな展開になり、キングスは津山尚大や喜多川修平の3点弾で点を重ねた。第2Qはアンソニー・マクヘンリーが攻守で奮闘し、38―38と同点で前半を終えた。第3Qは新潟の勢いに押されたが、キングスもマクヘンリーやラモント・ハミルトンがリングを攻めて応戦した。しかし大事な場面でミスが飛び出して勝利を逃した。

 新潟との第2戦は29日午後2時から同体育館で行う。(観客3211人)

新潟(18勝15敗)
 82―74
 (23―22,15―16,22―19,22―17)
キングス(14勝19敗)

 【評】試合終盤の勝負どころでミスが出たキングスが惜しくも接戦を落とした。前半からキングスは積極的にプレーして一進一退の攻防を繰り広げた。後半は新潟にリードされる時間が続いたが、岸本の得点などで食らいついた。しかし勢いに乗りたい場面でミスが出て新潟に逃げ切られた。(平安太一)

◇詰めの甘さが出た
 伊佐勉HC(キングス)の話 新潟のチャップマンに予想以上にやられてしまい、詰めの甘さが出たと感じている。攻撃に関してはやろうとしているバスケットができていた。ホームで2連敗することは許されないので、死に物狂いで勝利をつかみにいく。

◇ゲームプランに順応
 庄司和広HC(新潟)の話 ゲームプランを変えて臨んだ中で選手たちがしっかりと順応してくれた。ただターンオーバーが多く、リバウンドも多く取られたことが反省点だ。キングスの外国籍選手に予想以上にアタックされたので、明日(29日)の試合で改善する。

◇明暗分けた残り5分

キングス―新潟 第4クオーター、ディフェンスを交わしシュートを決めるアンソニー・マクヘンリー=28日、沖縄市体育館(新里圭蔵撮影)

 残り5分の攻防が明暗を分けた。新潟を追い掛ける時間が続いた第4Q。キングスは喜多川修平の3点弾やマクヘンリーのドライブで点を重ねて、じりじりと詰め寄った。ファンの声援に後押しされ、勢いに乗りかけたが、そこからドリブルなど攻撃で単純なミスを繰り返し自滅した。

 対する新潟は落ち着いてシュートを沈め、勝負どころで得点を伸ばせないキングスを振り切った。マクヘンリーは「35分間は自分たちのバスケができていたのに惜しい試合だった」と悔しがった。

 連敗した富山戦からチームの調子は上がっていた。各選手がボールを共有し、喜多川のアウトサイドにレイショーン・テリーのインサイドとバランスよく攻めた。新潟の主力に複数人でプレッシャーを与えるなど守備でも激しさを見せた。第3Qにリードを広げられても気持ちを切らさずに追い上げ、マクヘンリーは「チャンスをものにできていた」と感じている。

 第3Qの終了時点でキングスのターンオーバーはわずか三つ。このまま盤石の試合運びを続けるかに見えた第4Qの勝負どころでミスが飛び出した。伊佐勉HCは「やってはいけない場面だった」と肩を落とす。

 またしてもミスが黒星に直結したが、キングスの積極的なバスケは随所で光った。マクヘンリーは「悔しがっても過去は戻せない。もう一度、勢いをつけて明日に持っていく」と前を向いた。(平安太一)