コラソン競り負け トヨタ車体に26―28 JHL


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 日本ハンドボールリーグ(JHL)の琉球コラソンは11日、沖縄市体育館でトヨタ車体と対戦し、26―28で惜敗した。前半のコラソンは石川出らが得点を重ねて何度もリードを奪った。しかし、トヨタ車体も攻撃を確実に点につなげて接戦になり、13―15で前半を終えた。後半は趙顯章が攻撃をけん引し、試合終盤まで接戦を繰り広げた。しかし同点のチャンスでコラソンの得点が決まらず、勝利にはわずかに届かなかった。

 コラソンは18日、愛知県の刈谷市体育館でトヨタ自動車東日本とアウェー戦を行う。(観客1298人)

トヨタ車体 10勝2敗
 28―26(15―13,13―13)
琉球コラソン 6勝1分け6敗
(トヨタ車体はプレーオフ進出)

 【評】勝負どころで点を伸ばせなかったコラソンがトヨタ車体に競り負けた。前半は互いに点を奪い合い、五分の展開で試合が進んだ。トヨタ車体がわずかにリードして迎えた後半にコラソンが追い上げ、1点差で食らいついた。しかし大事な場面でコラソンのシュートが決まらず、トヨタ車体に逃げ切られた。(平安太一)

◇趙が躍動、食らいつく 最後まで強敵を苦しめる

琉球コラソン―トヨタ車体 後半、シュートを決める琉球コラソンの趙顯章=11日、沖縄市体育館(大城直也撮影)

 同点、そして逆転へとつなげられる大事な場面だった。後半23分を過ぎて琉球コラソンが追い掛けるのはわずか1点。巧みなパスワークから趙顯章が強烈なシュートを放つ。しかしボールはGKに阻まれた。その直後に相手のミスから速攻につなげ、左サイドでGKと1対1の状況をつくった。

 しかし、またしてもシュートははじき返された。選手兼監督の水野裕紀は「最後まで分からない試合で決定力の差が出た」と悔やんだ。

 リーグ2位の強敵と互角に渡り合った。左右にパスをつないで強力な相手守備陣を揺さぶり、わずかに生じたスペースを逃さずシュートに持ち込んだ。石川出は中央からロングシュートを放つなど的を絞らせず、着実に加点するトヨタ車体を逃さなかった。

 後半は趙が躍動した。「シュートミスが多かった」と反省する前半を取り返すように、長距離から強く腕を振ってゴールネットを揺らした。

 守備でも各選手が高い位置からプレッシャーを与えて相手のミスを何度も誘発させた。残り5分を切っても1点差で食らいつき、最後まで強敵を苦しめた。

 レギュラーシーズンは残り3試合。プレーオフ進出を勝ち取るためにも大事な試合は続く。石川は「諦めない気持ちがあれば残りの試合は必ず勝てる」と強調。悔しい敗戦にも前を向き、再び勝利を目指して突き進む。(平安太一)

◇すごいお客さんの入り
 トヨタ車体の玉城慶也(神森中―興南高―早稲田大出)の話 地元での試合で最初は緊張したけど、1点を決めたことで緊張もほぐれた。これだけ(コラソンの会場に)お客さんが入っているのはすごいと思った。プレーオフに向けて、僕が点を取ることでチームに貢献したい。