FC琉球、ホームで大敗 サッカーJ3第6節最終日


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FC琉球―ブラウブリッツ秋田 後半29分、ディフェンスの股を抜きシュートを決めるFC琉球の名倉巧=30日、沖縄市の県総合運動公園陸上競技場(諸見里真利撮影)

 サッカー明治安田J3第6節最終日は30日、沖縄市の県総合運動公園陸上競技場などで残り6試合を行い、FC琉球はブラウブリッツ秋田に1―6で大敗した。琉球は1勝2分け3敗、勝ち点5で13位。秋田は5戦負けなしの勝ち点13となり、G大阪U―23(23歳以下)に0―1で負けた福島と並び、得失点差で首位に浮上した。

 琉球は立ち上がりから先制されると、その後も連続失点を許した。0―5の後半29分にMF名倉巧が1点を返したが、直後に失点。パスはカットされ、守備はすり抜けられるなど、攻守でミスが続き、最後まで巻き返せなかった。

 琉球の次戦は5月6日午後2時から、FC東京U―23と東京の味の素フィールド西が丘で行う。

(1)沖縄県陸
秋田 4勝1分け(13)
6―1(2―0,4―1)
琉球 1勝2分け3敗(5)

▽得点者【秋】有薗(3)前山(1)久富(4)田中2(PK1)(3)山田樹(1)【琉】名倉(3)
▽観衆 3789人

 【評】FC琉球は終始ブラウブリッツ秋田に主導権を握られ、失点を重ねた。開始2分で先制されると、その後も自陣で攻められる展開が続いた。セットプレーでの失点だけでなく、連係ミスによる失点など、攻守で荒さが目立った。後半29分にMF名倉巧が得点を挙げるが、差は詰められなかった。(崎原有希)

◆守備力の向上を

 金鍾成監督(FC琉球)の話 攻める雰囲気はあるが、決定機をつかめていない。攻撃と連動させるための守備の位置取りが積極的にいけていないことは課題だ。最後までやり切る相手に対し、プレッシャーがなく後追いになったのがやられた原因だ。

◆“堅守多攻”で結果

 杉山弘一監督(ブラウブリッツ秋田)の話 堅く守って、長い時間多くのバリエーションから攻撃する“堅守多攻”の形が順調に進み、結果が出ている。

◆連係ミスから失点許す/スピード対応できず後追い

 開始2分の失点から終始後手に回った試合となった。FC琉球は最後まで流れをつかめずに、今季4戦で3勝1分けと波に乗るブラウブリッツ秋田に惨敗した。セットプレーからの失点やパスカットされる連係ミスからの失点など、悪い部分が露呈。相手のスピード感のある攻撃を前に4枚の守備はプレッシャーがなく、何度も相手の攻撃が縦に抜けて後追いになり、ゴールを許した。

 0―5の後半29分にDF西岡大志からDF才藤龍治、MF名倉巧とパスをつないだ。「点差は付いているが試合はまだ終わっていない」。名倉はフェイントを掛けて相手を惑わすと、落ち着いて右足を振り抜き、ゴールを決めたが反撃はこの1点のみ。琉球はボールを保持し、ゴール前まで攻め込んだ時も相手守備陣をかわしきれず、試合を通して好機を逸し続けた。

 藤澤典隆主将は「勝っている姿を見せられず悔しい」と肩を落とす。ホームで1勝にとどまっている琉球。一気に吹き出した課題をどう修正するのか。今後の巻き返しに期待したい。(崎原有希)