[ココロ・カラダ不思議つながり]5 自分の身体が気になる


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

Q.自分の身体が気になる…

 

 今日は中学1年のみなさんから寄せられた質問や意見をまとめて紹介します。

人より毛が濃いのはどうしたらいい?
痩せる方法は?
胸がぺちゃんこで恥ずかしい。
今まで男子のことを普通に友達と思っていたけど身体のことをバカにされるので、このごろ大嫌いになってしまいました

 です。
 

A.誤った情報、あふれている

 

 一人一人顔が違うように、身体もその変化の仕方も人それぞれです。身体を人と比較して心配する必要は全くありません。でも、それがとても気になるのは、一つには身体のことでいろいろ言う人がいるせいもあるようですね。

 身体って自分の力では変えられません。変えられないことをいろいろ言われるのってイヤですよね。それにこの身体は世界でたった一つしかない自分だけの大切なものです。それをバカにされると深く傷つくことが多いです。

 女子だけでなく、男子からも身体のことでバカにされると相談を受けることもあります。言う人はたいしたことないって思うかもしれないけれど、言われる人はそれで学校に行きたくなくなったりします。

 痩せていないと、美しくないと、胸が大きくないと、幸せになれないと間違って思っている女子のみなさんは本当に多いです。これは人を不安にしてもうける商売がいっぱいあって、勘違いさせるような宣伝をしているからです。

 不安になる人が増えると、ダイエット食品や脱毛する商品などが売れたり、エステティックに行ったりする人や、美容整形をする人も増えます。その結果、困ったことになって、消費者相談に行く人も多いのです。皮膚のトラブルであざができてしまったとか、傷が残ったとかね。男子が必要のない性器の手術をしてしまうこともあります。

 どうぞみなさんはそんな情報にだまされないでください。

 身体や性についてしっかりと勉強して、ありのままの自分の身体を好きなってくれたらうれしいし、人の身体も大切にできるようになってくれたらうれしいです。

徳永桂子(とくなが・けいこ) 思春期保健相談士。

 心が生きると書く「性」、心が生きて交わる・お互いの心を生かして交わると書く「性交」の漢字の通り、子どもたちがありのままの自分を肯定できるように。豊かなパートナーシップを築けるように。みんなで明るく肯定的に性について語れたらいいなと思って活動中。

 新報小中学生新聞に「ココロ・カラダ不思議つながり」を連載中。著書に「からだノート~中学生の相談箱」(単著)「LGBTなんでも聞いてみよう~中・高生が知りたいホントのところ」(共著)など。