「楽器急募」支援求める 沖縄工業高の音楽同好会


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他校から借用した楽器で活動する沖縄工業高校音楽同好会の生徒たち=同校

 県立沖縄工業高校で2016年9月に管楽器で編成された音楽同好会が発足したが、8人の部員に対して楽器が2本しかなく、寄贈や寄付を呼び掛けている。同好会は現在、メロディーを補うために軽音楽部からベースの助っ人を呼び、楽器は他校から借用して活動を続けている。

 学校にはトランペットが1本しかなかったため、同好会立ち上げを知った後援会がトランペットを1本寄贈し、計2本で活動がスタートした。

 他校から楽器を借りて練習を重ね、10月に行われた沖工祭で初舞台を踏んだ。3月の卒業式と4月の入学式には校歌を生演奏し、卒業生や保護者、来賓を喜ばせた。

 小中学校で吹奏楽部に所属していた本郷尚征さん(17)は「入学時は吹奏楽部がなく、同好会が立ち上がったことはうれしいが、楽器が足りず困っている」と語った。借用している楽器は、貸している学校が必要になった場合はすぐに返さなければならず、楽器は全てが違う種類。「楽器ごとのパートに分かれることで音に幅を持たせることができるが、今は全員がソロパート状態。楽器が足りないから友達も誘えない」と又吉美音さん(17)は話す。

 渡口あゆみさん(15)は「フルートを吹きたかったけれど、1本しかないので、選べなかった」と残念がる。低音を奏でる楽器はユーフォニアム1本しかなく、軽音楽部からの助っ人、阿波根優さん(16)がベースでカバーしている。

 毎月、コンクールへの参加や行事などの活動を予定している。沖縄工高音楽同好会は楽器の種類にかかわらず、管楽器の寄贈や購入のための寄付を呼び掛けている。問い合わせは、沖縄工業高校(電話)098(832)3831(知念愛莉教諭)。