【ベトナム・フエ市で金城実倫】ベトナムのフエ市で現地時間の27日夜に開幕する「フエ・フェスティバル2018」に出演する八重瀬町の伝統芸能実演家らで構成された県八重瀬伝統獅子舞芸能団(神谷武史団長)は26日、フエ市にあるフエ中央病院でベトナムの獅子舞団体「大儀堂」と一緒に慰問を兼ねての芸能公演とワークショップを開いた。会場には260人以上が訪れ、勇壮な獅子舞や棒術の演武に見入っていた。
友寄の獅子舞は重厚なドラの音に乗せて繊細できびきびとした動きを披露し、志多伯の獅子舞は躍動感のある表現を見せた。友寄の舞方や小城の棒術では迫力のある演武で会場を沸かせた。最後は大儀堂の獅子舞が登場し、赤と黄色の鮮やかな獅子でダイナミックな舞いを披露した。公演後はワークショップもあり、獅子の素材や動作を話し合うなど、互いの交流を深めた。
家族で訪れたフエ市在住のティン・ウェン・バンチンさん(44)は「沖縄の獅子舞はとてもきれいで力強い動きだった」と笑顔で語った。芸能団のメンバーで志多伯獅子舞棒術保存会の神谷翔吾さんは「初めての外国だったので緊張したが、力いっぱい披露したので良かった。獅子舞を通しての交流もできて素晴らしい経験になった」と語った。
フエ・フェスティバルは27日の現地時間午後7時に開幕する。芸能団は28日午後3時から市内で街頭パレードを行い、メーンイベントの29日には王宮前のステージに出演する。【琉球新報電子版】