補正予算案に野党の質疑集中 名護市議会6月定例会 再編交付金約20億円を基金として盛り込む


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再編交付金の質疑が集中し腕を組む名護市の渡具知武豊市長=18日午前、名護市議会議場

 【名護】名護市議会6月議会定例会本会議が18日、開かれた。渡具知武豊市長が、米軍再編事業の進展に応じて支給される再編交付金約20億円を基金として盛り込んだ補正予算案を提案したことで、基地建設に反対する野党から再編交付金に関する質疑が集中した。

 渡具知市長は再編交付金を活用し、7月2日の本会議で可決されれば、9月から給食費や保育料無償化、19年4月から高校生までの医療費無償化を始める考え。

 再編交付金は個人給付が認められておらず、野党議員からは給食費や保育料無償化は「個人給付に当たるのではないか」との質疑が飛んだ。市の担当は「材料費とする補助や、園に対する給付補助であり、個人にはしていない。個人給付には当たらない」と答弁した。

 野党は、再編交付金は新基地建設を受け入れたことになるとして、反対姿勢を示している。渡具知市長は辺野古新基地建設に反対しておらず、工事を進める政府に協力姿勢を示すことで得られた再編交付金を活用し、市民生活向上を市政運営の前面に打ち出している。【琉球新報電子版】