「海兵隊員の息子が当選」 沖縄県知事選 玉城氏勝利を米メディア一斉報道


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 【ワシントン=座波幸代本紙特派員】米メディアは9月30日、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設計画に反対する玉城デニー氏が県知事に選ばれたことを一斉に報じた。「米軍基地に反対する海兵隊員の息子が当選」など、米軍人の父を持つ玉城氏の経歴を紹介するほか、日米両政府の合意から20年以上がたつ普天間飛行場移設を巡り、安倍政権と新たな裁判闘争に直面するだろうなどと報じた。

 ニューヨークタイムズは「日本で初の混血の知事が誕生」と伝え、玉城氏の勝利は日米両政府による移設計画を後退させると指摘。ワシントンポストはランド研究所の識者の意見として、日本政府と県が合意するまで普天間飛行場は使用され続け、事故が起きた場合に日米同盟の危険性が生じるだろう、との分析を掲載した。ウオールストリートジャーナルは「玉城氏は新しい基地の建設を巡り、安倍晋三首相との対決に直面する」と、長期的な法廷闘争の可能性を指摘し、ブルームバーグは「安倍首相、新基地を巡る県知事選の敗北に苦しむ」との見出しで報じた。ロイター通信、AP通信も知事選の記事を配信した。