「美らビオ」定番商品に もろみ酢使用乳酸菌飲料 石川酒造場、量産へ


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もろみ酢を使った乳酸菌飲料「美らBio」

 石川酒造場(西原町、仲松政治社長)は琉球大学と連携して開発した、もろみ酢を使った乳酸菌飲料「美らBio」の定番商品化に取り組んでいる。量産体制を確立するため、100ミリリットルのミニボトルが1時間に千個製造できる沖縄県内初の工場を昨年2月に設置した。月間1万本、年間で12万本の売り上げを目指す。

 2013年から研究開発に取り組み、16年に商品化した。その後、賞味期限を半年から1年に、カロリーは78キロカロリーから33キロカロリーに改善し、9月にはジャパンメイド・ビューティーアワードで最優秀賞を獲得した。現在はテスト販売し、11月末からネットや代理店を通して販路展開する予定だ。現在もろみ酢の90%は県外で売り出しており、美らBioも同じ販路で展開する。

 モニター調査では、整腸作用や肌の調子、酒の抜けなどの体感を確認した。科学的な根拠を示すため、現在男女50人を対象に臨床試験実施している。1月末には解析が完了する予定で、機能性表示食品を目指す。

美らBioとジャパンメイド・ビューティーアワード最優秀賞の盾を掲げる石川酒造場製造部の上間長亮課長=22日、西原の石川酒造場

 美らBioで、もろみ酢の味や香りが苦手な層を取り込むほか、もろみ酢の市場開拓につなげる。

 製造に携わった製造部の上間長亮課長は「もろみ酢を売り出した時に、模倣品や粗悪品が出てブランディングに失敗したことがある。今回はしっかり特許を取る。売るためのブランディングをしていく」と話す。現在、製造特許を出願中だ。仲松社長は「今後は泡盛、もろみ酢、美らBioを三つの柱にしたい」と話した。

 100ミリリットルで希望小売価格198円(税抜き)で販売する。