米軍、射撃場の訓練再開 沖縄・名護 流弾6カ月 安全措置説明なく


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 今年6月に米軍キャンプ・シュワブの射撃場レンジ10から発射された銃弾が名護市数久田の農作業小屋で見つかった件で、米軍が閉鎖するとしていたレンジ10での訓練を再開すると県などに通知していたことが27日、分かった。「(発見された銃弾と同じ)50口径弾による実弾射撃訓練は実施しない」としている。日時は24日から30日までの終日で、既に訓練を再開している可能性がある。

 再開の知らせを目的とした通知ではなく、直近で使用する演習場の一覧にレンジ10が含まれていた。通知は沖縄防衛局を通じて県と名護市、金武町、宜野座村などに送付された。訓練の具体的な実施時間は明らかにしていない。再開可能な根拠や安全措置に関する説明はない。

 県は27日、在沖米海兵隊と防衛局に対し、事故原因の説明と再発防止策の実施・公表まで訓練をしないよう要請した。金城典和基地対策課長は「事故原因と再発防止措置の詳細な情報提供がない中、射撃場運用は県民にさらなる不安を与える。遺憾だ」と伝えた。