「那覇軍港は遊休化」 翁長市長、早期返還訴え


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真新しい議会を舞台に、代表質問、答弁を繰り広げる、那覇市議と市幹部ら=2月25日、那覇市議会議場

 那覇市議会(永山盛廣議長)の2月定例会が2月19日から始まり、25、26の両日には代表質問が行われた。翁長雄志市長は那覇軍港について、2002年度には35隻の利用が確認されているが、03年度以降は在沖米軍より情報提供がないことを指摘。「情報提供がなされないということは、やはり那覇軍港は遊休化していると申し上げても差し支えない」との認識を示し、那覇軍港の早期返還をあらためて求めた。

 新議場で初めての定例会となった。
 那覇市首里崎山町にあった御茶屋御殿の復元について久高将光副市長は「去る大戦により失われた事実に鑑みれば、一括交付金の活用ではなく、首里城のように国の責任の下、発掘調査や早期復元整備されるべきだ」との考えを示した。
 母子家庭の自立を支援する市母子生活支援センター「さくら」について、澤岻郁子こどもみらい部長は、20部屋のうち2屋を家具や生活必需品などを事前にそろえた部屋として整備する方針を示し「宿泊する場所のない人を一時的に受け入れ、直ちに生活できるようにしたい」と語った。
 久茂地小学校の統廃合問題に関連し、地域住民から、学校存続を前提とした「地域ビジョン」が示されていることについて、渡慶次克彦企画財務部長は「統廃合条例が可決された中では、久茂地小学校の存続を前提とした、当該存続させる会からの提案を取り上げることはできない」とした。
 現在沖縄セルラースタジアムなどとして使われている市営奥武山体育施設の命名権(ネーミングライツ)について、新城和範生涯学習部長は、希望料を前回募集時の1千万円から、2千万円に増額した上で、ことし1月にスポンサーを募集し、3社から応募があったことを説明した。
 代表質問には唐真弘安、仲松寛、久高友弘(以上自民・無所属・改革の会)、渡久地政作、山城誠司、平良仁一(以上自民新風会)、糸数昌洋、大浜美早江(以上公明)、古堅茂治、我如古一郎(以上共産)、玉城彰、清水磨男(以上民主)、平良識子(社社連合)、坂井浩二(そうぞう)の各氏が立った。