普天間 オスプレイ9機追加 配備再開を強行


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配備先の米軍普天間飛行場に向かい、浦添市上空を飛ぶ垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ4機=12日午前10時20分ごろ(小波津智也撮影)

 在沖米海兵隊は12日午前、米空軍嘉手納基地所属のHH60救難ヘリの宜野座墜落事故を受けて、一時中止していた垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの普天間飛行場への追加配備を再開した。

山口県の岩国基地に一時駐機中だった残り10機のうち、午後4時すぎまでに9機を普天間飛行場に移動した。飛来していない残りの1機は機体に何らかのトラブルがあったとみられる。
 同日着陸した9機のうち8機は午前8時ごろ岩国基地を相次いで離陸し、同10時23分ごろまでに順次着陸した。1機は午後1時45分ごろ、岩国基地を離陸し、同4時4分ごろ、普天間に着陸した。通常は2機編隊で移動するが、残りの1機は同日、岩国飛行場に駐機し、動きだす様子はなかった。残りの1機が飛ばなかった理由について、在沖米海兵隊は同日、琉球新報の取材に「整備の状況や天候などさまざまな要因が考えられるので、一概に理由は言えない」と回答した。
 記者の目視では、午前中に到着した8機のうち、7機はほぼヘリモードで市街地上空を飛行する様子が確認できた。
 米海兵隊は12日午前7時ごろ、「日米間の綿密な調整によって配備再開が決まった」と追加配備の再開を発表した。海兵隊は10日までに全機体の試験飛行を終えていた。
 県の高良倉吉副知事は「引き続きオスプレイの配備の見直しや中止、(県外への)分散を強く求めていきたい」と述べた。
 米軍は追加配備12機のうち2機を3日、普天間に移動。残る10機も5日以降に飛来するとしていたが、5日の米軍ヘリ墜落事故を受け、日本側は追加配備の一時見合わせを求め、米軍が延期していた。