宮古に衛星管制局 民間資本で整備


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 【宮古島】下地敏彦宮古島市長は24日の会見で、市上野のごみ焼却炉の解体跡地に、準天頂衛星システムの追跡管制局が建設されると明らかにした。同システムはカーナビなどに広く利用される衛星利用測位システム(GPS)の精度向上のために民間資本で設置する。

 市によると、焼却炉跡に建設するのは日本独自の衛星である準天頂衛星の位置を追跡したり、軌道修正が必要な時に司令を送ったりする施設。衛星の運用を担う準天頂衛星システムサービス(東京都、伊藤康弘社長)が市から約5千平方メートルの跡地を借り、ドームで覆われたアンテナ設備を二つ造る。
 12月までに焼却炉を解体し、来年2月に施設の建設に着手する。完成には数年かかる見込みだ。追跡管制局の建設に合わせ、市は準天頂衛星の役割などについて学べる資料館も整備する方針だ。
 旧ごみ焼却炉は旧城辺町、下地町、上野村のごみ処理場だったが、ダイオキシン規制の強化に対応できず、2002年に操業を終えた。24日開会の市議会臨時会でごみ焼却炉解体のための調査費約1450万円を盛り込んだ補正予算が賛成多数で可決された。市は「ダイオキシンがある想定で解体を行う」とした。