石綿建物解体なし キャンプ・シュワブ、反対市民ら抗議


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29日はアスベストを含む建造物の解体工事を行わないことを市民団体に説明する沖縄防衛局の職員(右)=29日午後、名護市辺野古キャンプ・シュワブゲート前

 【辺野古問題取材班】新基地建設の準備が進む名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ内で、予定されている飛散性のアスベスト(石綿)を含む建造物の解体工事を止めようと、反対市民らが29日、同シュワブゲート前で抗議行動を行い、県や沖縄防衛局の車両などの立ち入りを阻止した。

県など関係機関が現場へ立ち入りができなかったため、同日の解体工事も行われなかった。
 沖縄防衛局名護事務所の担当は同日、現場で市民らに29日は解体工事を行わないことを説明した上で、「これから県と立ち入りの日程を再調整したい」と述べた。一方、県は琉球新報社の取材に対し、「基地内の立ち入り申請の関係で、早くても2週間後(に行う方向)で調整する」とした。
 同日午前11時ごろ、県環境保全課の比嘉栄三郎課長らは解体工事現場に立ち入るため、キャンプ・シュワブの新ゲート前に到着した。市民らは一斉に県職員を囲み、工事を強行しないことや説明会の開催、工事内容の掲示板設置などを求めた。県は市民らに対し、あらためて話し合いの場を設けたいと示して、そのまま引き返した。一方、この日は海上での移設作業は確認されなかった。