公文書破棄を懸念 瀬畑さん、秘密法施行で指摘


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
瀬畑源さん

 県公文書館は22日、講演会「公文書はだれのもの? 公文書管理制度と歴史研究、民主主義」を南風原町の同館で開催した。講師は長野県短期大学助教の瀬畑源さんで、日本の行政機関の公文書管理は外国と比較し、専門職員の配置などの態勢で遅れていると紹介。

その上で来月施行の特定秘密保護法に言及し「公文書を適正に管理できない状況の末、政府は秘密保護法で網をかけた。その結果、文書を残したくないと考える機関が意図的に文書を消す可能性も考えられる」と懸念を示した。
 国民が情報公開を請求しても、政府は「文書が存在しない」との理由で不開示とする事例が多い。瀬畑さんは「情報公開法を機能させるため、文書をきちんと作成、管理し、保存する必要がある」と強調。「文書管理法と情報公開法は車の両輪だ」と語った。