沖縄と鹿児島の絆、芸能で結ぶ 那覇で文化交流祭


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エイサーを踊る鹿児島県立山川高校の生徒=20日、琉球新報ホール

 第6回沖縄・鹿児島文化交流祭「今日は(ちゅーや)行逢拝で(いちぇうがでぃ) いろいろの(いるいるぬ)遊(あし)び」(主催・同実行委員会、琉球新報社、共催・琉球・山川港交流の会、県、沖縄芸能連盟)が20日、那覇市の琉球新報ホールで開催された。

薩摩の琉球侵攻から400年を迎えた2009年に始まり、毎年度、鹿児島と沖縄で交互に開催している。ことしは琉舞研究所などに加えて両県の高校生も参加し、互いに芸能を披露して交流を深めた。
 沖縄から各琉舞研究所や県立南風原高校、沖縄尚学高校など18団体が参加した。琉舞や民謡、エイサーなどで楽しませた。
 鹿児島側は県立山川高校、山川ツマベニ少年太鼓、指宿市立指宿商業高校などから44人が参加した。山川高校の生徒は奄美民謡「ワイド節」でエイサーを踊った。
 南風原高校2年の井上京香さんは「和太鼓は格好良かった。沖縄と違う文化に触れ、自分たちの島の芸能も理解できた」と話した。
 交流祭は09年、薩摩侵攻という負の歴史を乗り越え新たな関係を築こうと、鹿児島のNPO、沖縄芸能連盟、同社が中心となり始まった。同年、指宿市に「琉球人鎮魂墓碑」と「琉球人望郷の碑」が建立された。芸能にとどまらず、食文化、青少年育成など幅広い交流に発展させてきた。