知事、閣僚面談できず 県調整も政府消極姿勢


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閣僚との面談について記者団に「ぜひ意見交換したい」と話す翁長雄志知事=25日午後2時50分、東京都千代田区の都道府県会館

 【東京】上京中の翁長雄志知事は25日、国会内であいさつのために県選出議員らの居室を回ったが、安倍晋三首相ほか、沖縄関係閣僚との面談はできなかった。県東京事務所は26日の面談に向け調整しているが、25日中に日程は取れず、実現は不透明。

一方、菅義偉官房長官は同日の会見で県から面談の打診について「確認したが、ないと思う」などと述べ、25日の段階でも連絡はないとの認識を説明した。
 県によると、翁長知事の閣僚へのあいさつ回りは東京事務所が調整し、外務、防衛、沖縄担当の3大臣に面談を求めているほか、首相官邸には内閣府沖縄担当部局を通じて面談を依頼している。
 前県政時、知事が官房長官らと面談を希望する際は、事務方が官邸とじかに連絡を取り合っており、県の対応に変化があるが、政府も消極的になっている。
 翁長知事は25日、国会内で県選出・出身国会議員らの居室を訪ね、県政への支援などを求めたほか、国政野党の本部などを回ったが、宿泊するホテルで待機する時間も長かった。
 翁長知事は菅氏が面談の打診はないと繰り返し説明していることについて直接の言及を避けたが「(菅氏は)基地負担軽減担当でもあり、(安倍)総理にも東京要請行動の中で要請書を渡した経緯がある。会って意見交換したい」と強調した。
 仲里利信衆院議員の居室を訪れた翁長知事は終始和やかな雰囲気で懇談し、今後の連携を確かめた。国政野党へのあいさつ回りでは、共産、維新、社民、生活、次世代の各党本部などを訪ねた。