鹿児島銀行、10月にも沖縄出店 肥後銀と併設の可能性


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 【鹿児島市で長嶺真輝】鹿児島銀行の上村基宏頭取は26日、鹿児島市の本店で定例記者会見を開き、早ければ10月にも沖縄に初出店することを明らかにした。上村頭取は「9割近い確率で出店する」と説明。那覇空港を拠点とする物流ハブ事業を活用した取引先企業の支援のほか、県内の個人、法人向け融資にも意欲を示した。

 将来的に、経営統合が決定している肥後銀行(熊本県)と店舗を併設する可能性にも言及した。最終的な出店の判断は6~7月に決定する。
 沖縄の人口増加傾向を魅力に挙げる上村頭取は「最初は個人向けを中心にやっていく」と述べ、住宅ローンなどの融資獲得に注力する姿勢を示した。職員の数は支店の設置を想定した場合、5~6人体制になる見通しだ。
 法人向け融資にも意欲を示した上で、出店場所について「個人向けなら目抜き通りがいいが、法人向けであればこちらから営業に行く。場所は問わない」とした。ビルの一室に入居することなどを検討している。
 物流ハブの活用については「毎日消費する鮮度の高いものを運ぶ手伝いができるかもしれない。宅急便クラスというイメージを持っている」と説明した。肉や野菜、花卉(かき)などの輸出を想定している。
 経営統合が決定している肥後銀と共同で沖縄に進出することについては「将来的にはあるかもしれない」とした。
 肥後銀行の担当者は「鹿児島銀行から『一緒にやらないか』という話をいただいているのは事実だ。現時点で検討はしていないが、今後、経営統合の話を詰めていく段階で検討することも考えられる」と説明した。