JTA機、異常音で離陸中止 鳥がエンジン衝突か


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鳥が衝突したとみられるJTA機と、そのエンジンを調べる整備士ら=7日午後6時20分ごろ、石垣市の新石垣空港

 国土交通省や日本トランスオーシャン航空(JTA)によると、7日午後4時38分、石垣発那覇行きJTA622便ボーイング737(乗客143人、乗員5人)が離陸の直前に異常音がしたため、離陸を取りやめた。乗客、乗員にけがなどはない。エンジンに鳥が衝突したとみられる。

この影響で新石垣空港の滑走路が34分間、閉鎖された。 滑走路閉鎖で琉球エアーコミューター(RAC)那覇発石垣行き705便(乗客18人)が一時着陸できず、上空で8分間待機した。ほかの便に遅延などはなかった。
 JTAは原因を「バードストライク(鳥の衝突)があったとみられる。右エンジンのプレート2枚が損傷しているのを確認した」と説明した。JTAによると事故当時、同機は時速約200キロで滑走していたとみられる。
 同社は乗客を他の便に振り替え、機体を調べている。
 新石垣空港で同機から降りた乗客によると、離陸直前に衝撃と異常音があり、航空機が急停止した。「何かが焦げたようなにおいがした」と話す人もいた。

<用語>バードストライク
 主に航空機と鳥との衝突を指し、低い高度を通過する離着陸の際に起きることが多い。鳥がジェットエンジンの空気吸入口に吸い込まれると推進力を失い、墜落につながることもある。大きな音や花火などで鳥を遠ざける対策を取っている。国交省によると、石垣空港では2013年までの5年間で計188件、年平均37・6件発生している。那覇空港では計245件、年平均で49件。