大宜味村、副村長が1年不在 新教育長人事も否決


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 【大宜味】大宜味村で副村長の不在が約1年続いている。2014年10月に就任した宮城功光村長は15年2月と同6月に副村長人事案を提案したが、村議会は2回とも否決した。さらに村は17日、教育長と教育委員長を統合した新「教育長」人事案を村議会9月定例会の最終本会議へ提案したが、村議会は賛成少数(賛成4、反対5)で否決した。

 現教育長の任期が終わる10月以降も教育長人事で議会の可決が得られない場合、非常勤の教育委員が教育長を代行する方向で調整している。
 村は当初、9月定例会で副村長と教育長の人事案を提案する予定だったが、副村長については否決が濃厚と判断し、教育長のみ提案した。宮城村長は17日の本会議で、人事案に反対する村議らが理由を議会で説明していないことに触れ「なぜ(反対)なのか意見を言ってほしい。そうしないと村民も理解できないと思う」と求めた。
 しかし、反対の立場からの質疑や討論はないまま賛成少数で否決された。議会終了後、宮城村長は「議員の皆さんの意見を聞いて調整したい」と述べ、教育長に関しては9月下旬に臨時会を開いてあらためて提案したい考えを示した。副村長人事については提案のめどは立っていない。
 一方、副村長や教育長の人事案に反対する村議らは取材に対し、宮城村長から議会への事前の丁寧な調整・説明の不足や他に適任者がいること、村長選に関連した言動などを反対の理由に挙げ、これらが解決されれば賛成できるとしている。