芸能・文化

「命の詩」高らかに 心の叫び音楽家ら共感

(左から)命の詩で朗読を担当する嘉数さん、ピアノを担当する大藪さん、独唱を披露する松尾さん=26日、那覇市天久の琉球新報社

 精神科デイケアプログラム「文芸教室」に通う人たちが心の内を表現した詩集「私に似た花 それはきっと いい花だろう」(800円=消費税込み)が県内外から注目を集めている。詩に心を動かされた音楽家らが実行委員会を結成、心のステージ「命の詩(うた)」(3月2、3日)を開く。

実行委員で声楽家の松尾英章さん(29)=那覇市=は「健常者も障害者も、舞台も客席も一体となり、一つのステージを楽しめるようにしたい」と意気込んでいる。
 詩は、2003年からサマリヤ人病院(西原町)や田崎病院(那覇市)の文芸教室で当事者が書きためた。月に約70作品が生み出され、詩集にはその中から30編が風景写真付きで紹介されている。
 詩集は06年11月に500部発行されて大きな反響を呼び、2000部増刷。県内外の書店で販売されているほか、日本郵政公社のふるさと小包でも販売される予定という。
 「命の詩」では、当事者による詩の朗読や詩を歌にした音楽家による演奏がある。ピアノを演奏する大藪(おおやぶ)祐歌さん(30)=南風原町=は「デイケアに通う人々と接し、わたしたちが忘れかけた純粋な心を持っていることが分かった」と話している。
 当事者に朗読を指導している朗読会「道」の嘉数明美代表(51)=浦添市=は「作品から作者の心の内が見えてくる。言葉のリズムもいい」と評価する。サマリヤ人病院精神科デイケアの城間久美子課長(50)は「病院の中でしか生きていこうとしなかった彼らが、緊張で体調を崩しながらも歩き出している」と述べ、当事者の活動の広がりに期待する。
 「命の詩」は、3月2日が那覇市のテンブスホールで午後2時から、参加費1500円。同3日は沖縄キリスト教センターで午後7時から、参加費2000円。問い合わせは同実行委員会098(916)3986。