<社説>安倍再改造内閣始動 辺野古移設強行の布陣だ


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 小手先の人事で顔ぶれを変えても、高圧的な政権の体質は隠しようがない。

 第4次安倍再改造内閣が始動した。閣僚19人のうち17人が交代した。しかし政権発足以来、安倍晋三首相とともに内閣の中枢にとどまってきた麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官は留任した。
 菅氏は沖縄基地負担軽減担当として沖縄の基地問題や振興ににらみを利かせてきた。新基地建設に反対する県政に冷淡な態度を取り、県民投票で辺野古埋め立て反対が7割を超えても「移設を進める考えに変わりはない」と述べ、民意を無視し続けている。
 麻生氏に至っては暴言、失言の数々を繰り返してきた。森友学園を巡る決裁文書改ざんという重大な事態が起きても辞任しなかった。
 民主的な手続きの軽視や身内への甘さなど、安倍一強と言われる長期政権にあぐらをかいたおごりが目に余る。
 特に今回は「お友達」の重用があからさまだ。
 靖国神社参拝などさまざまな面で安倍首相と思想信条を共にする側近議員で固めた布陣からは、改憲への強い意欲がうかがえる。閣僚に忠誠心を競わせ、悲願とする「戦後レジームからの脱却」へ突き進む腹積もりだろう。
 最たる人事が外相から横滑りで防衛相に就いた河野太郎氏だ。自民党内で日米地位協定の改定に意欲を示しながら、閣内に入った途端に持論を一切封印した。県が取り組む地位協定の国際比較に対して「一部を取り出して比較をすることには意味がない」とまで断じた。
 さらには会見で記者の質問に答えず「次の質問どうぞ」と繰り返すなど、相手を選んだ高飛車な態度が目立つ。
 元徴用工訴訟問題を巡っては駐日韓国大使を呼び出した上で「極めて無礼だ」と発言するなど、外交相手国への礼を失した態度を見せた。
 戦後最悪といわれるまで日韓関係が悪化したのは、河野氏の言動も大きく影響している。引き続き防衛相として起用することで日韓関係の改善は遠のき、東アジア情勢をさらに複雑にしかねない。
 強硬姿勢が顕著な河野氏を防衛相に据えたことは、何が何でも辺野古新基地建設を強行するという安倍政権の強い意志の表れと見ていい。離島住民の反対が強い南西諸島への自衛隊配備を巡っても、周辺地域との緊張を高めることもいとわず突き進むようでは危険だ。
 防衛省は地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を巡り、秋田県でも結論ありきの対応で住民の反発を招いた。河野氏が高飛車な態度に出るならば、一層混迷を深めるだろう。
 新内閣の発足に対し玉城デニー知事は「真摯(しんし)に要請を重ねていく」と語った。対話の求めに内閣全体としてどのような態度を示すのか。沖縄との向き合い方をしっかりと見ていきたい。