コラム「南風」 この風を受けて…感謝


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 冷たい北風が吹き冬至を迎えた沖縄も、めっきり寒くなり年末という季節を感じます。思えば開局後の4年前、12月の寒い深夜に機器トラブルで放送局へ駆け込み、放送事故が起きないように一晩中CDをかけたりと、放送の責任と冷たいスタジオの寒さを感じていた。こんな日は、あの頃を今でも懐かしく思い出す。

 今年7月『読谷から世界へ発信するメディア』と題し、私の財産である「過ぎてきた時間」を南風で紹介してきた。私が呼ぶ読谷御三家(石嶺村長・小平観光協会長・国吉商工会長)の協力が、FMよみたんの骨格を作り上げた。15年の信頼関係を築いた読谷村むらおこし塾のメンバーと行政や地域の協力により、熱い読谷村で起業することも紹介できた。
 FMよみたん設立から、いろいろな活動経験も投稿した。起業することの大変さや継続していく上での基本理念など、多くの方々への感謝とこれから起業する人へのメッセージも含めた。
 開局から一貫してきた事業運営は「地域貢献を活(い)かす」だ! 地域の若者たちと開催した『にーびち映画祭』や『東ティモールのコモロ村地域づくり』の支援を紹介。災害放送のタイトルでは、ラジオとインターネットのコラボでオリジナルな台風災害放送を行った。
 11月には開局4周年を迎え『読谷まつり』や同時期に開催された『村民大会』の中継、また過去のPTA活動や旅行業の経験から前回、新たな夢を描く原稿となった。
 この連載を通して「コミュニティーメディア」の存在をアピールできたことが、これからの沖縄に『地域力を高める礎』となれば幸いです。
 最後になりますが、本紙読者の皆さまへの感謝と、迎える新年が輝かしく素敵で、共に平和な未来を描ける年でありますよう祈念申し上げます。
(仲宗根朝治(なかそねともはる)、FMよみたん代表取締役社長)