【独自】米兵の性的暴行、5月にも 新たな事件発覚 県警が不同意性交致傷の疑いで海兵隊員を逮捕 沖縄


【独自】米兵の性的暴行、5月にも 新たな事件発覚 県警が不同意性交致傷の疑いで海兵隊員を逮捕 沖縄
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 在沖米軍所属の20代の海兵隊員の男が5月、県内で女性に性的暴行をし、けがを負わせたとして不同意性交致傷の容疑で県警に逮捕されていたことが27日、分かった。

 複数の関係者への取材で判明した。昨年12月に発生した米空軍兵の被告による少女誘拐暴行事件が25日に明らかになったばかりの中、米兵による別の性犯罪事案も発覚した。

 関係者によると、海兵隊員は5月下旬に本島内の建物で女性に性的暴行した。女性は抵抗し、その際にけがを負った。海兵隊員は逃走したが、その後、通報を受けた県警が海兵隊員を特定し、当日中に基地外にいたところを逮捕したという。

 日米地位協定では、国内で米軍人らが公務外で犯罪を起こし、日本の警察が現行犯逮捕などで身柄を拘束した場合は、日本側が身柄を確保して捜査すると定められている。同協定の規定に基づき、日本側が逮捕後も海兵隊員の身柄を拘束して取り調べたとみられる。

 県警が公表している統計によると、今年1月から5月末までに不同意性交容疑などの「凶悪犯」で摘発された米軍人は4人(5件)。そのうち3人(3件)が致傷を含む不同意性交容疑で摘発されている。

 県警は5月の海兵隊員の逮捕事案について、報道発表していない。性犯罪が疑われる事案について県警は、被害者保護などを理由に容疑者が米軍関係者かどうかにかかわらず報道発表を控える傾向にある。

 一方、25日に明らかとなった米兵少女誘拐暴行事件では、米空軍兵長の起訴を3月に把握し、米側に抗議もしていた外務省が約3カ月間情報共有をしなかったなどとして、県は反発している。